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ゼンマイ (植物)

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ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「ゼンマイ」の項目を執筆しています。
ゼンマイ

ゼンマイ(薇 英:Royal fern)は「山菜右大臣」として親しまれている羊歯植物である。別称「野山のキムタク」「植物界のイチロー」「ほら、あのワラビみたいなやつ」他多数。

目次

概要編集

山の日陰者」と称されるように、山の北側、湿った斜面に多く見られる。急斜面かつ滑り易い場所であり、しばしば採集に滑落・遭難等の危険が伴うことから、「日本のツバメの巣」とも呼ばれる。二回複葉のいたって普通の羊歯植物のようであるが、春先の萌芽では、ゼンマイの名の通り葉先を渦巻状に巻き込んだ形状を取る。栄養葉をオンナゼンマイ、胞子葉をオトコゼンマイと呼び、もっぱら食用にするのは「山奥の柔肌」オンナゼンマイである。「山の絶倫王」オトコゼンマイは茹でても固い上、資源保護のため採取しないこと。オンナゼンマイもすべてを採ると成長に支障が出てしまうため、一株につき一本でも残しておくのがマナーとされる。成長が早いため採取時期を逃しやすいことからしばしば「植物界のルパン三世」と呼ばれる。

利用編集

食用編集

通称「煮物の名アシスタント」。ゼンマイは今でこそなんだか分からんふにゃふにゃした紐みてえな筋っぽいやつと思われているが、かつては超がつくほど高級食材であった。見た目に反し意外と良質なたんぱく質、ミネラルを多く含んでいるため、「山のホタテの紐」の異名を持つ。しかしワラビほどではない[1]にせよ灰汁が強く、灰汁抜きの手間から国産のワラビにはとんとお目にかからなくなってしまった。さながら「道の駅のメタルスライム」である。

灰汁抜き・加工編集

基本的には綿毛を取り去り、重曹などを加え茹でるだけで十分食用に十分な灰汁抜きが可能であり、新鮮なゼンマイを味わいたい場合にはこの方法が適している。しかし長期保存と高付加価値を目的とした「干し」の製法もかつてはよく行われた。天日干しすることにより栄養価も高くなり、また軽重量となるため運搬も容易になる。干しぜんまいには青干しぜんまいと赤干しぜんまいがあり、煮沸・手もみの後松葉などを用いての薫煙乾燥を施したものを青干しぜんまい、煮沸・手もみ・天日乾燥を繰り返したものを赤干しぜんまいと呼ぶ。 手もみは冷めないうちに行わないといけないため、その作業はさながら「山村の熱湯コマーシャル」の様相を呈する。

調理法編集

澱粉由来のほのかな甘みがあるが、食味としては淡白なため油脂との相性がよい。ほぼすべての食材に関して言えることだが、灰汁による苦味が強い場合は甘辛く味付けし卵でとじるとよい。

  • 煮物
    煮物の名アシスタント」の異名を持つとおり、煮物、特に煮しめに入ったときのマッチ具合は半端ない。一見どうでもよさそうにも見えるが、ゼンマイの入っていない煮しめは煮しめの体を為さない。
  • 油炒め
    油揚げなどとともに炒めるとその食感が引き立つ。鰹節を少々まぶして。
  • ナムル
    大変おいしいが、ワラビが一緒に入るとゼンマイと区別がつき辛くなるため「漬物界のマナカナ」と揶揄されることもしばしばである。

薇織編集

ゼンマイの綿毛をより集めてつくる薇織(ぜんまいおり)は「純国産ゴアテックス」の異名の通り、防水性と通気性に優れているため、多くの修験者に愛用された。しかし現在ではそもそも大量にゼンマイを加工することはなく、従って副産物のゼンマイ綿も確保されることがない。しかも非常にちまちまとした作業が要求されるため、現在では工法を知るものすらほとんどいなくなってきているという。

商業価値編集

少なくとも奈良時代には食用として利用されていたと言われている。かつては貴族に好まれる高級食材であった。そのため新潟や秋田から、漆などとともに船便で京都・奈良に輸送されていたという。「山のダイヤモンド」とも言われるように、古来より非常に換金価値が高く、新潟の山間部ではゼンマイで家一軒立つとさえ言われ、ゼンマイ御殿が立ち並んだそうである。昭和40年代でも、一家につきゼンマイのみで(当時の額で)100万円ほどの収入を得ることも稀ではなかった。そもそも現金収入に乏しい山間部においては、ゼンマイはしばしば「村落の生命線」となっていたのである。そのためゼンマイの縄張りはきわめて厳格であり、ルールを破ると村を追放されることすらあったという[2]

このようにかつては高級食材であったが、昭和50年代中ごろから中国産・韓国産水煮ゼンマイの輸入量が急増し、高価な国産ゼンマイは需要を減らしてゆく。現在では国内産のシェアはゼンマイ流通量全体の2割に満たない。「山菜界の非国民」などと呼ばれることのないよう、もっと国産ゼンマイを愛し食すべきである。

脚注編集

  1. ^ 飼育していた牛二頭に餌としてワラビを与えたところ死んでしまったというケースが多数報告されている。
  2. ^ ただし閉鎖的な村落では田植えや冠婚葬祭などスケジュールがある程度予見できるため、その日を狙って他人の山に入ることもしばしばあったというような話も多く、縄張りの運用は言われるほど厳格でなかったともいわれている。