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UnNews:日本人死んでよかった——NZ地震でテレビ局プロデューサー語る

【2011年3月8日 (火) 23:06 (JST)配信】

ニュージーランド地震のビル倒壊現場。

ニュージーランド南部クライストチャーチで地震が発生してから既に2週間が経過したが、現地で地震に巻き込まれた日本人留学生らの消息は依然として判明していないままだ。

日本から遠く離れた地で発生した今回の地震だが、日本人が震災に巻き込まれたことで日本でも大きく注目を集め、発生から2週間が経った今もワイドショーで大きく取り上げられない日は無い。また現地では日本のテレビ局の、犠牲者遺族らへの配慮の無い不適切な取材が横行するなどの問題も目立った。

そこで今回は、都内某テレビ局で午後のワイドショーの番組プロデューサーを務めるA氏に、匿名を条件に、今回のニュージーランド地震についてプロデューサーA氏の「本音」を語ってもらった。

ニュージーランド地震について編集

——ニュージーランド地震についてどう思いますか
ああ、日本人留学生でしたっけ?死んでくれて本当に助かりますよ。日本人が地震に巻き込まれたから、これだけ連日番組で取り上げられるおいしい"ネタ"になりました。

もし、あの地震で日本人が一切死んでなかったら、地震で他のニュージーランド人や外国人がたとえ何十人・何百人と死んでても、ニュージーランド地震はワイドショーの"ネタ"としては一切使えてなかったでしょうからね。「ニュージーランドで地震が発生して現地の人が亡くなりました」…というニュースが5分間のニュース番組の中でほんの少し取り上げられただけで、きっとワイドショーでは一切報道されてなかったと思いますね。

世界的な観点から見たら、ニュージーランド地震と比べてもっと悲惨で遥かに犠牲者の多い事件・災害・テロが連日山ほど起きています。ですが、日本ではそういった事件はほとんど取り上げられることはありません。

なぜか?それらの事件では、日本人の犠牲者が出ていないからですね。当たり前ですが、日本人の犠牲者が出てない事件というのは、日本のお茶の間の視聴者が関心を抱かないから、日本のワイドショーではネタにならないんですよね。おそらく親近感が湧かないからでしょう。

日本人留学生らの遺体の発見が遅れたことも、我々マスコミの人間にとってはプラスでした。もし地震が起きた当日に彼ら彼女らの遺体が全て発見されていれば、これほど長く使えるニュースにはならなかったでしょう。実際、もうニュース発生から2週間は経ちましたが、依然ワイドショーでは騒がれています。

そうそう、ネット上では「ニュージーランドで犠牲者の遺族が葬式で悲しむ姿を執拗に撮影する日本のマスコミ」が問題視されバッシングを受けましたが、あれの何が問題なのかさっぱりわかりませんよ。我々は別にジャーナリズムとかそういったためではなく、自分達が飯を食うためにこの仕事をやっているわけですから。いってしまえば地震の遺族は我々にとっての飯の種。あれだけ絵的においしい場面があって撮らないようなことがあればそれはカメラマン失格ですよ。

テレビの画面上では彼ら遺族に同情していますが、実際は番組の出演者もスタッフも遺族の悲しみなどこれっぽっちもわかっていませんし、わかりたくもありません。それが残酷だと批判する人もいますが、そういう気持ちでいないとやってられないのがこの仕事です。大事故が起きて人が大勢死ねば死ぬほど喜ぶのがこの業界です。私だけではありません。この業界の人間はみんなそうですよ

日本人が死なないとワイドショーのネタにはならない編集

 
エールフランス447便墜落事故で回収された機体の一部。乗客乗員228人全員が死亡した悲惨な事故だったが、日本ではこれといって取り上げられなかった。
ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディア専門家気取りたちが「エールフランス447便墜落事故」の項目を執筆しています。

ところで、あなたは2年前に起きたエールフランスの墜落事故を覚えていますか?

(※編集注:『エールフランスの墜落事故』:2009年6月1日、フランスの会社の航空機がブラジル沖で墜落して、乗客乗員228人全員が死亡した事故。フランス人、ブラジル人、ドイツ人を中心に23ヶ国の人が犠牲になった。ブラジルの王室の継承者、仏ミシュランの幹部、ブロードウェイ公演俳優も犠牲者に含まれていた。)

たぶんお茶の間の皆さんはそもそも全く知らないでしょう。この事故は日本の報道バラエティーではほぼ全く取り上げられなかったでしょうから。

このエールフランス(※フランスの航空会社。ヨーロッパでシェア率1位、世界でも4位の規模を誇る。)の墜落事故、これほどの大惨事で前途有望な子供まで多く犠牲になったので、当然ヨーロッパでもアメリカでも世界中で連日話題になりました。なのに日本でほぼ全くといっていいほど取り上げられなかったのは、日本人の犠牲者(搭乗者)が居なかったからです。

日本人の犠牲者が1人でもいればよかったんですけどね。23ヶ国の外国人で死者が出て、隣の国の中国人韓国人にも犠牲者が出たのに日本人が誰も搭乗してなかったのは我々マスコミの人間にとって不運としか言いようがありませんでした。

エールフランスもエールフランスですよ。普通、これほどまでの悲惨な墜落事故を起こしたら航空会社は自社のCM・広告を当面の間は自粛します。実際、エールフランスは墜落事故後当面、フランス・ブラジル・アメリカ・その他EU諸国・韓国中国ではCMを自粛し広告は全て撤去しました。

だけれど、日本では一切自粛しなかったんですね。事故後も平然とエールフランスのCMがテレビで流れ、駅や電車や街にも堂々とエールフランスの看板が掲げられたままになっていました。

日本だけ、エールフランスの墜落事故がそもそも知られなかったから、そもそも自粛する必要が無いと考えたんですね。

まあ、そういう意味ではその墜落事故で日本人の死者が出なくてよかったですよ。我々テレビ局はエールフランスという大口スポンサーに降りられたら困ってしまいますから。

今後、日本人にはもっと様々な国に留学・観光・仕事に行ってもらって、もっと現地で様々な事故や災害やテロに巻き込まれて犠牲になって欲しいですね。そうすればもっとワイドショーのネタが増えて視聴率が上がって私たちの懐が潤うわけですから。おっと、今の所はオフレコですよ(笑)

もっとも、私は巻き込まれて死ぬ側の人間にはなりたくないですけどね。

——本日は取材にこたえていただきどうもありがとうございました。
こちらこそ。普段言えない本音を思う存分言えてすっきりしました。

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